はじめに──「RPA担当者になったけど、何をすればいい?」
「RPA導入を担当することになったけど、どこから手をつければいいのかわからない…」
「RPAの導入を検討しているけど、まずどんな業務から自動化を進めれば良いのか…」
そんなふうに感じている方は多いのではないでしょうか。
業務の自動化が求められる時代、RPA(Robotic Process Automation)の導入は企業の生産性向上に欠かせません。
しかし、いざ担当者になると、何をすればいいのか、どう進めればいいのか戸惑うことも多いはずです。
この記事では、RPA導入担当者が最初に取り組むべきことを ステップ形式 で解説します。
順番に進めていけば、RPA導入の流れがスムーズに掴めるはずです。
ステップ1:まずは「RPAって何?」を理解しよう
RPAを導入するうえで、「どんな業務を自動化できるのか」「どんなツールがあるのか」を知ることは必須です。
✅ RPAとは?
RPAとは、人が行う定型業務をソフトウェアロボットが自動で処理する技術のことです。単純作業をロボットが代替することで、作業時間を大幅に短縮し、ミスも防ぐことができます。
✅ まずは簡単なフローを作ってみよう!
RPAの理解には実際に動くRPAを体験するのが一番の近道です。
Microsoftの「Power Automate Desktop」 は、無料で使えるRPAツールなので、気軽に試せます。まずは簡単なフローを作ってみましょう。
▼Power Automate Desktopのインストールはこちら
▼数分でできるPower Automate Desktopの簡単なフローはこちら
ステップ2:RPA化に向いている業務を見極める
RPAは どんな業務でも自動化できるわけではありません。向き・不向きを見極めることが大切です。
以下の 「業務自動化チェックリスト」 を使って、RPA導入の優先順位を決めましょう。
✅ 1. 業務の特徴をチェック
項目 | Yes | No |
---|---|---|
ルールが決まっていて、例外処理が少ない | ✅ | ❌ |
作業の流れが明確で誰がやっても同じ結果になる | ✅ | ❌ |
繰り返し発生する(毎日・毎週など) | ✅ | ❌ |
人がやるとミスが出やすい(手入力・転記が多い) | ✅ | ❌ |
業務の標準化ができている(個人のノウハウに依存しない) | ✅ | ❌ |
➡ 「Yes」が多いほどRPA向き!
✅ 2. 業務の繰り返しパターンをチェック
RPAが得意なのは、 「同じ作業を何度も繰り返す業務」 です。
「1日に何回やるか」も大切ですが、 業務の中で繰り返し発生する作業があるか を見極めることが重要です。
項目 | RPA化しやすい | RPA化しにくい |
---|---|---|
業務の中に繰り返し処理(ループ作業)がある | 作業A → 作業B → 作業Cを繰り返す | 毎回異なる作業を行う |
大量のデータを処理する | 100件以上のデータを処理 | 1件ずつ手作業で対応 |
作業の流れが一定 | 手順が固定されている | 毎回やり方が変わる |
バッチ処理が可能 | 一括処理ができる | 人の判断が都度必要 |
➡ 「RPA化しやすい」項目が多いほど、自動化の効果が高い!
たとえば、以下のような業務は RPA向き です。
✅ Excelのデータを処理し、結果を別のシステムに登録する作業(例:売上データの入力)
✅ メールの内容を解析し、決まったフォーマットで返信する業務
✅ Webサイトから定期的にデータを取得し、レポートを作成する業務
一方で、 毎回違う対応が求められる業務 や 例外処理が多い業務 は、RPA化の難易度が高くなります。
✅ 3. 開発コストと効果をチェック
項目 | RPA化しやすい | RPA化しにくい |
---|---|---|
業務時間の短縮効果 | 1回10分以上短縮 | 数秒レベル |
業務負荷 | 担当者の負担が大きい | それほど負担ではない |
開発難易度 | シンプルなフローでできる | 高度な判断が必要 |
システムの互換性 | Excel, Webアプリ, 標準ツール | 独自システム, 手書き書類 |
➡ 「RPA化しにくい」項目が多い場合は、業務プロセスの見直しも検討!
ステップ3:開発候補業務を洗い出す
チェックリストをもとに、 各担当者に業務を洗い出してもらいましょう。
ステップ4:RPAの開発・テストを進める
RPAの開発は、できるだけ 業務担当者が主体 となるのが理想です。
- 業務担当者が簡単なRPAを作成(Power Automate Desktop などのローコードツールを活用)
- RPA担当者はサポートに徹する(開発が難しい場合はIT部門と連携or作成したRPAの内容についてのマニュアル作成などの他の手段も検討)
- テスト運用を行い、問題がないか確認
▼RPA担当者が主体となった失敗例&RPA担当者の理想的な立ち位置はこちら
ステップ5:継続的な学習と改善を行う
RPAは 導入して終わりではありません。定期的に見直し、改善を行いましょう。
✅ RPA学習のおすすめ方法
インターネットで調べる、動画を視聴するなどの方法も良いですが、書籍を活用すると体系的に学ぶことができます。
入門書として社内に一冊置いておくのも良いかもしれません。
▼Power Automate Desktopおすすめ書籍
まとめ──RPA導入は「小さく始めて、大きく育てる」
RPA導入は 一気に進めようとすると失敗しがち です。まずは小さな業務を自動化し、成功体験を積み重ねることが大切です。
- 簡単なフローを作る → 業務を洗い出す → 優先順位を決める → 開発・テスト → 改善を続ける
この流れを意識しながら、少しずつRPAの活用を広げていきましょう!
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