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Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

現在、さまざまな会社から請求書発行ツールが提供されていますが、 取引先がそれほど多くない場合や、コストをかけたくない場合、まだ手作業で請求書を作成している方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、Microsoftの「Power Automate Desktop(パワーオートメイトデスクトップ)」を活用した請求書の自動作成です。 Excelの基本機能を使いつつ、自動化を加えることで業務の効率化を図りましょう。

Power Automate DesktopでExcel請求書を自動化する方法

1. 事前準備

まず、請求書のフォーマットを作成します。

  • 請求書の原本(テンプレートとなるシート)

    • 数量と単価を入力すると税込みの合計額が自動計算されるようにしておく

    • 発行日にTODAY関数、支払期限に関数(月末ならEOMONTH)を入れておくと便利

    • インボイスがあればインボイス等の基本情報を入力しておくExcel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)
  • リストシート(データを格納するシート)

    • 「請求先」「品名」「数量」「単価」などの情報を記載しておく

      Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

このリストシートの情報を基に、請求書を自動で作成していきます。

2. Power Automate Desktopのフローを作成

Excelを起動する

請求書原本とリストが格納されているExcelを起動します

  • アクション:「Excelを起動」

  • 生成された変数ExcelInstance

    Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

② アクティブなExcelワークシートを設定

「リスト」シートをアクティブにします

  • アクション:「アクティブなExcelワークシートを設定」

  • 設定%ExcelInstance% の「リスト」シートをアクティブにするExcel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

Excelワークシートからデータを読み取る

  • アクション:「Excelワークシートから読み取り」

  • 設定:「ワークシートに含まれる使用可能なすべての値を読み取り」

  • 生成された変数ExcelData

  • ポイント:「範囲の最初の行に列名が含まれています」にチェックを入れるExcel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

④ アクティブなExcelワークシートを設定(請求書原本)

  • アクション:「アクティブなExcelワークシートを設定」

  • ワークシート名:「請求書原本」Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

⑤ For each(繰り返し)アクションを追加

    • アクション:「For each」

    • 反復処理を行う値%ExcelData%

    • 保存先CurrentItem

▼ループについてはこちらも参考になります

keiridx.net

⑥ 請求書の原本をコピーし、シート名を変更

  • アクション:「Excelワークシートをコピー」

  • ワークシート名:「請求書原本」

  • コピー先のExcelインスタンス%ExcelInstance%

  • ワークシートの新しい名前%CurrentItem['請求先']%Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)補足です。%CurrentItem['請求先']% という値ですが、ここは先ほど読み取ったデータをExcelDataの内容を引っ張ってきています。フローを実行すると、フロー変数の欄にデータの内容が格納されてきます。中を見てみると、データテーブルが格納されています。

    Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

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    CurrentItem をループすることで、0行目から順番に実行してくれます。

⑦ 請求書にデータを書き込む

  • アクション:「Excelワークシートに書き込む」

  • Excelインスタンス%ExcelInstance%

  • 書き込む値

    • 会社名:%CurrentItem['請求先']% → セル「A6」

    • 品名:%CurrentItem['品名']% → セル「B18」

    • 数量:%CurrentItem['数量']% → セル「F18」

    • 単価:%CurrentItem['単価']% → セル「G18」
      ※書き込むセルについては、各々の請求書のフォーマットに合わせてください

全体フロー

Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

実行すると、このように得意先毎にシートが複製された請求書を作成できました。

Excel請求書の自動化!Power Automate Desktopを使って簡単発行(RPA導入事例)

3. さらなる自動化のアイデア

ここまででExcel請求書の作成が自動化されましたが、さらに活用する方法があります。

① PDF化してメール送信

  • ExcelワークシートをPDFに変換」アクションを追加

  • 生成したPDFを「メール送信」アクションで取引先に自動送信

  • 参考記事:

    keiridx.net

② 会計ソフトとの連携

  • 会計ソフトに売掛金/売上の仕訳を登録するフローを作成

  • CSV形式でデータを保存し、会計ソフトにインポート

また、この方法で請求書を発行するメリットとして、原本をその都度複製して作るので、修正が発生した場合でも原本だけ修正しておけば他請求書にも反映される点や、リストに記載しておけばもれなく請求書を作成してくれる点があります。シンプルに作ってあるので複数行には対応していませんが、応用して追加していただくこともできますし、「業務委託料」や「契約料」のような内訳が顧客毎にある程度固定の請求書には十分活用できると思います。

まとめ

Power Automate Desktopを活用すれば、Excel請求書の作成を簡単に自動化できます。

✅ 手作業のミスを減らせる ✅ 請求書作成の時間を短縮できる ✅ 会計ソフトと連携して業務をさらに効率化

ぜひ今回のフローを参考に、Power Automate Desktopを活用して業務改善に役立ててください!

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