freeeは「簿記知識がなくても使える」と言われていますが、仕訳の流れを理解していないとデータが整理しにくくなることがあります。誤った入力をすると決算時に修正が必要になり、手間が増えてしまうこともあります。そのため、今回はfreeeの各画面でどの仕訳がどのように処理されるのかを解説します。
1. 自動で経理(取引登録と仕訳の流れ)
一番基本となる画面です。
freeeは銀行口座やクレジットカードと連携し、入出金情報を自動取得する機能を備えています。仕訳はシステムがある程度予測してくれますが、内容を理解しているとよりスムーズに入力処理が行えます。
(1) 取引登録
費用/口座のように、片方が口座になる取引の登録に使用します。
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費用を計上する場合
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費用 / 未払金(クレジットカード払い)
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費用 / 預金(銀行振込)
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(2) 口座振替・カード引落
口座/口座のように、両方が口座になる取引に使用します。
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預金間の資金移動:預金 / 預金
- 現金の引出し:現金/預金
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クレジットカードの引き落とし:未払金 / 預金
(3) 未決済取引の消込
3. 請求書機能(売上管理)
freeeの請求書機能を利用すると、受発注から請求書作成までの流れをシステム上で管理できます。売上の仕訳と連携しているため、処理の流れを理解しておくことが大切です。
請求書発行 → 売掛金 / 売上
POSレジと連携している場合は、こちらの画面の利用がなかったり、売上を別途インポートしたりしている場合もあるので、設定を確認する必要があります。
4. 経費精算(従業員の立替費用)
申請→経費精算の画面から確認ができます。有料プランです。従業員の立替経費を精算する場合に利用します。
以下のような仕訳が発生します。
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経費申請時:費用 / 未払金
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経費承認後の支払い:未払金 / 預金
経費の科目設定は「設定 → 経費科目の設定」から変更可能です。こちらの設定は領収書をアップロードする際に従業員の方が行うため、簿記の知識がなくても利用できる科目に設定してある必要があります。
5. ファイルボックス機能(証憑管理)
freeeのファイルボックス機能は、OCR(文字認識)を活用し、請求書や領収書をデータ化する機能です。書類をアップロードすると、自動で日付や金額が読み取られ、仕訳に反映できます。
取引先から受領した請求書のアップロード(未払金・買掛金計上)や領収書のアップロード(現金経費精算)などの用途に利用されます。
買掛金/未払金
買掛金/仕入
経費/現金 等
アップロードした証憑は「取引 → 連続取引登録」から仕訳と紐づけると、入力作業が効率化されます。
6. その他の便利機能
(1) タイムライン(口座残高のズレ確認)
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アクセス方法:[口座] → [口座の一覧・登録] → 口座を選択 → [タイムライン]
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口座残高とfreee上の記録を照合し、ズレがないか確認できます。
(2) 入金・支払管理レポート(消込漏れチェック)
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アクセス方法:[レポート] → [入金管理レポート] / [支払管理レポート]
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消込が未処理の取引を確認し、対応漏れを防ぎます。
(3) 重複チェック機能
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仕訳の重複を検出し、誤入力を防ぐ機能です。
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二重計上の修正方法はこちらの記事も参考になります。
(4) 口座明細アップロード
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連携していない口座情報をアップロードし、データを取り込む機能です。
(5) エクセルインポート
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[取引] → [取引入力] → [エクセルインポート]
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売上や買掛・未払金のデータをExcelから一括入力できます。
まとめ
freeeは「簿記知識なしでも使える」と言われていますが、仕訳の流れを理解していると、よりスムーズに運用できます。特に、取引登録や経費精算、請求書発行などの基本的な流れを把握し、仕訳がどのように連携しているかを確認することが大切です。freeeを活用する際は、単なる入力作業ではなく、会計処理の流れを意識しながら運用すると、スムーズな経理処理が実現できます。
freeeは使いこなせると便利なツールなので、少しずつ慣れながら活用していきましょう!また、簿記知識がある場合は視覚的にわかりやすいのはマネーフォワードクラウドなので、そちらもおすすめしています。
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