DX化が進む現代、業務自動化は中小企業から大企業まで注目のテーマです。今回は、無料で使えるRPA・自動化ツールとして、Google Apps Script(GAS)、Power Automate Desktop(PAD)、そしてZapierの無料プランを徹底比較します。各ツールの特徴やメリット・デメリットを踏まえ、どのようなシーンに適しているのかを見ていきましょう。
Power Automate Desktop(PAD)の特徴
PADは、Microsoftが提供するノーコードのRPAツールです。Windows 10/11ユーザーであれば基本無料で利用でき、特にMicrosoft製品(Excel、Outlook、Teamsなど)との連携に強みがあります。
- メリット
- ノーコードで直感的に操作可能。プログラミング未経験者でも使いやすい。
- ローカル環境での自動化に向いており、WEBサイトからデータをダウンロードして保存・加工し、会計ソフトにアップロードするなど具体的な業務フローを構築可能。
- デメリット
- OneDriveなどのクラウドサービスとの連携は有償プランに依存する部分があるため、オンライン中心の業務には制約がある。
PADは、Microsoftエコシステムを活用している企業にとっては、業務プロセスの効率化を図る強力なツールと言えるでしょう。
Google Apps Script(GAS)の魅力
GASは、RPAツールとは少し異なりますが、Googleアカウントさえあれば基本無料で利用でき、Gmail、Google Sheets、CalendarなどGoogle Workspaceとの連携が容易です。JavaScriptベースのため、プログラミングの知識が求められますが、その分自由度の高いカスタマイズが可能です。
- メリット
- Googleサービスとのシームレスな連携で、例えばGoogleドキュメントから作成したファイルをGmailで自動送信、Googleカレンダーの予定をスプレッドシートに記録するなど、多彩な自動化が実現可能。
- 豊富なサンプルやコミュニティ情報があり、学習リソースが充実している。
- デメリット
GASは、Googleサービスを中心に業務プロセスを自動化したいエンジニアや企業に最適です。
Zapierの新たな可能性
Zapierは、比較的新しいノーコードRPAツールとして注目されています。クラウド上で動作するため、Google系やMicrosoft系のサービスを横断的に連携でき、直感的な操作で自動化フローを構築できます。
- メリット
- デメリット
- 他の大手ツールに比べると、導入事例やコミュニティの規模が小さいため、トラブルシューティングや最新情報の収集が難しい面がある。
- 無料プランの利用範囲や制限はツールごとに異なり、ローカルでのデータ保存には対応していない点も注意が必要です。
Zapierは、クラウド連携を重視するユーザーや、初めてRPAを試す中小企業にとって、新たな選択肢となるでしょう。
まとめ
DX化と業務自動化の進展に伴い、各ツールはそれぞれ独自の強みを持っています。
- PAD はMicrosoft製品との連携に優れ、ノーコードで簡単に自動化を実現できる点が魅力です。
- GAS はGoogle Workspaceとのシームレスな統合と柔軟なカスタマイズが可能ですが、プログラミングスキルが求められ、実行制限に注意が必要です。
- Zapierは直感的なノーコード操作とクラウド上の多彩な連携が特徴ですが、情報量やコミュニティ規模の面で課題があります。
無料プランが利用できるこれらのツールを、実際に試して自社の業務に最適なものを選ぶことが、効率化とDX推進の鍵となります。各ツールの特性を理解し、自社のシステム環境や業務プロセスに合わせた最適な選択を行いましょう。
この記事が、DX化や自動化ツール選びの参考になれば幸いです。ぜひ、実際に試してみて自社の業務効率化に役立ててください!
▼この記事が役に立ったらブックマークをお願いします
![]() |
はじめてのPower Automate Desktop-無料&ノーコードRPAではじめる業務自動化 [ 株式会社ASAHI Accounting Robot研究所 ] 価格:2508円 |
![]() |
図解でわかるRPA いちばん最初に読む本 [ 神谷 俊彦 ] 価格:1760円 |