日々の業務の中で、データが更新されたタイミングで素早く確認したいというニーズは多いのではないでしょうか。
業務効率化の一環として、売上データがGoogleスプレッドシートで更新されると、即座にメールで通知が送られる仕組みがあればとても便利です。
この記事では、Google Apps Script(GAS)を活用し、営業チームが入力した売上データを経理チームに自動で通知し、その後経理チームが承認した際に営業チームにも通知が届くスクリプトの作成方法をご紹介します。
GASとは?
GASについての説明や初回導入手順については、以下の記事をご参照ください。
⑥権限と確認と承認の欄に、初回導入手順が記載されています。
利用シーンの想定
多くの企業では、営業チームが日々売上データを入力し、そのデータを経理チームが確認・承認するという流れが一般的です。この作業は時として手間がかかり、確認漏れや通知の遅れが業務に支障をきたすこともあります。しかし、GASを活用すれば、スプレッドシートの更新が即座にメール通知となり、手動での確認作業や通知が不要になります。
自動化の流れ
今回は、売上データがスプレッドシートに更新された際に自動的にメール通知を送信し、ステータスが「確定済」に変更される仕組みを作ります。また、経理が承認した後には営業チームに通知が送られる仕組みも実装します。
① スプレッドシートの準備
まず、Google スプレッドシートを準備し、営業チームにそのシートを共有します。シートには、以下のような列を設定しておきます。
E列に売上内容を書き込み、OKになったらステータスを「未確定」にすると、経理チームにメール通知され、G2セルの承認ステータスが「未確定」になるように作ります。
② GASでコードを書く
次に、Google スプレッドシート内でGASのコードを記述します。
以下の手順でスクリプトを作成します。
③ トリガーの設定
次に、このスクリプトが自動で動作するようにトリガーを設定します。
- Google スプレッドシートを開き、「拡張機能」→「Apps Script」→「トリガー」を選択します。
- 右下の「+トリガーを追加」をクリックします。
- 実行する関数に「onEdit」を選択し、イベントのソースを「スプレッドシートから」、イベントの種類を「編集時」に設定します。
④実行して動作確認
売上日報に行を追加してみます。記入後、ステータスに「未確定」と記入します。
スプレッドシートが更新された際に自動でメールが送信され、ステータスが「確定済」になり、承認ステータスもリセットされます。
▽以下のようなメールが経理チームに届きます
経理部で確認した後、承認済に変更します。
スプレッドシートが更新された際に自動でメールが送信されます。
▽営業チームにメール
まとめ
この自動化により、営業チームと経理チーム間の連携がスムーズになり、手動での確認作業や通知漏れを防ぐことができます。GASは比較的簡単に実装でき、業務効率の向上に大きく貢献します。
この仕組みを応用すれば、日報の更新時に上長へ自動通知を送ったり、入金処理完了時に担当者へ通知を送ったりすることも可能です。業務の効率化が進むことで、チーム間のコミュニケーションも円滑になります。
ぜひ、Google Apps Scriptを活用し、日常業務の自動化を進めてみてください。
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