経費精算は手間のかかる作業ですが、フリーランスや個人事業主にとって、できるだけ簡単に済ませたいものです。
今回は、Googleフォームを活用して領収書画像を自動保存し、そのデータをExcelに落として会計ソフトに取り込む方法をご紹介します。
手入力の手間を省き、経費管理をスムーズに行えるようになります。
※会計ソフトに取り込む方法については、会計ソフトによりインターフェースが異なりますので、Excelファイルをベースにフォーマットを整えアップロードしてください。
1. Googleフォームで経費申請フォームを作成
まず、Googleフォームを使って経費申請フォームを作成しましょう。
今回は従業員向けではなく個人向けなので、入力する項目は以下のようなコンパクトな内容で問題ありません。
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勘定科目
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日付
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金額
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支払先
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領収書のアップロード
Googleフォームの作成方法については、以下の記事を参考にしてください。
▼Googleフォームの作成手順を詳しく解説
2. 自動的にスプレッドシートにデータを取得
Googleフォームに入力されたデータは、回答タブ→スプレットシートにリンクを設定しておくことで、自動的にスプレッドシートに反映されます。
以前の記事では、RPAを使ってローカルフォルダにデータを取得する方法をご紹介しましたが、今回はExcelのローカルフォルダに直接データを取得する方法をご説明します。
★ Googleスプレッドシートの内容をローカルに落とす
3. Googleフォームの公開設定を変更
Googleフォームを開き、右上の「共有」から、一般的なアクセスを「リンクを知っている全員」に設定してください。これにより、スプレッドシートのデータを外部のExcelから取得できるようになります。
4. Googleスプレッドシートをウェブに公開
次に、Googleスプレッドシートの「ファイル」タブから「共有」→「ウェブに公開」をクリックします。
リンクのドキュメント形式を「Excel形式」に設定し、公開をクリックします。
公開用のURLが表示されるので、このURLをコピーしておきましょう。
5. Excelでデータを取得
Excelを開き、
これでGoogleスプレッドシートの内容がExcelのローカルフォルダに取り込まれます。
6. Excelでデータを更新
Excelで「データ」→「すべて更新」を押すと、それまで登録された経費データが最新のものに更新されます。
この方法を活用するメリット
この方法を導入すると、以下のようなメリットがあります。
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フォーム登録と同時にGoogleドライブに領収書が自動保存される
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ローカルフォルダに直接連携できるため、関数設定等その後の処理が簡単
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VLOOKUP関数などを活用して勘定科目コードを自動分類できる
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CSV形式で出力し、会計ソフトに簡単にインポートできる
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Power Automate DesktopなどのRPAを使うことで、データの更新やインポートを自動化できる
特に、関数を活用すると、交際費や旅費交通費などの分類を自動化できるので、手間を大幅に削減できます。また、Power Automate Desktopと組み合わせれば、スプレッドシートの同期(Ctrl+Alt+F5)を自動化し、会計ソフトまでのインポートをワンクリックで完了させることも可能です。
Googleドライブでの領収書保存は、電子帳簿保存法の要件を満たせる?
結論からいうと無料版では不可、有料版で可能になります。Googleドライブには、データの編集・削除履歴を確認できる機能がありますが、無料版では削除されたデータを復元することはできません。
Google Workspace Business Plus以上であれば「Vault」機能が利用でき、従業員が削除したデータも管理者が閲覧可能となります。
▼参考
電子帳簿保存法の対応はGoogleドライブでも可能?適切な対応方法やWorkspaceのプランを解説 | マネーフォワード クラウド
したがって、無料版で利用する場合には、紙の領収書も並行して保管しておくことを推奨します。
・紙の領収書の保存方法
保存方法については、何か月か分をまとめて保管し、手が空いたときに日付順にコピー用紙やノートに貼るのがおすすめです。
電子化すると見返す機会がほとんどなく、主に税務署の調査に使用する程度のものなので、上からギチギチに貼ってしまって問題ありません。
無料版では電子帳簿保存法の要件は満たしませんが、領収書の内容を確認して入力する手間や、共有のしやすさ、勘定科目の設定のしやすさや、会計ソフトとの連携のしやすさを考慮すると、Googleフォームを利用した経費精算を適用するメリットは十分あると思います。
まとめ
今回は、GoogleフォームとExcelを活用して経費精算を自動化する方法をご紹介しました。これにより、経費登録の手間を減らし、スムーズに会計ソフトへデータを取り込むことができます。さらに自動化を進めることで、より効率的な経理業務が実現できます。
会計データをPower Automate Desktopへインポートする方法や、未計上データを管理する方法については、以下の記事も参考にしてください。
Power Automate Desktopを活用した経理業務の自動化
ぜひ、この方法を試して、日々の経費精算を簡単にしましょう!
▼Google Appsheetとの比較
▼Googleフォームを使用し経費申請の承認フローを自動化したい場合はこちら
▼企業の事務をDX化するなら無料でOKのツール、有料が安心なツールの見極め
▼フリーランス・一人社長の方が経理作業を自動化するためのツールの選び方
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