筆者は、DXや業務の効率化に賛成の立場です。
しかし、中にはDXや効率化に対して否定的な意見を持つ方もいらっしゃいます。
考え方は人それぞれですので、無理に導入を進めるつもりはありませんが、「それは本当に正しいのか?」と疑問に思うこともあります。
そこで今回は、DXの導入をためらう理由と、それに対する考察をまとめました。
1. 「ネットが止まったら業務ができない」
確かに、クラウド会計ソフトなどはインターネットがないと利用できません。
しかし、ネットが止まると、メールの送受信や調べ物もできなくなります。
現代では、ネットが止まると業務全般に支障をきたします。ネット停止のリスクと、クラウドの利便性を比較した際、後者のメリットのほうが大きいのではないでしょうか。
2. 「セキュリティリスクが心配」
セキュリティは重要なポイントです。
しかし、多くの方がクレジットカードやICカードを使用し、ローン契約をしているにもかかわらず、インターネットバンキングやクラウド会計に対してのみ不安を抱くのは不思議に思えます。
ローカルPCにデータを保存している場合、ウイルス感染や故障によるデータ消失のリスクもあります。適切な対策を施せば、クラウドのほうが安全性が高いケースも多いのではないでしょうか。
3. 「紙のほうが安心。データは消えたら終わり」
本当に紙のほうが安心でしょうか。
紙の書類は火災や水漏れ、紛失のリスクがあり、一度失えば復元が困難です。
一方、クラウドであれば自動バックアップや履歴管理が可能で、適切に運用すればデータ消失のリスクを抑えることができます。
4. 「新しいシステムは使い方が難しそう」
新しいツールの習得には、確かに手間がかかります。
しかし、それはどんな技術でも同じことです。FAXやエクセルも最初は使い方を学んだはずです。
最初は戸惑うかもしれませんが、慣れることで業務効率の向上が期待できます。
5. 「導入コストが高い」
導入には費用がかかります。
しかし、手作業による業務時間や人件費を考えれば、長期的に見てコスト削減につながる場合が多いです。
また、古いシステムを維持し続けることで発生するランニングコストのほうが、高くつく可能性もあります。
6. 「アナログのほうが融通が利く」
アナログのほうが柔軟に対応できる場面があるのは事実です。
しかし、属人的な業務になりやすい点には注意が必要です。
特定の担当者しか対応できない業務が多いと、組織全体の効率が下がることも考えられます。
7. 「結局フェイストゥフェイスのやりとりが一番。デジタルでは気持ちが伝わらない」
確かに、対面のコミュニケーションには価値があります。
しかし、大切なのは「何回顔を合わせるか」ではなく、「どれだけ信頼関係を築けるか」ではないでしょうか。
DXを活用することで、対面での時間をより有意義に使える可能性があります。
8. 「うちの業界には合わない」
業界ごとに事情は異なります。
しかし、DXが進んでいない業界ほど、変革のチャンスが大きいとも言えます。
「この業界にはDXが合わない」と考えられていた分野でも、競合他社が導入して成果を上げている例は多数あります。
DXが普及したとき、従来のやり方に固執していると、競争力が低下するリスクもあるでしょう。
まとめ
DXの導入に慎重な方の意見には、それぞれの理由があります。
しかし、ビジネスの世界では、効率化や競争力の向上が求められることが多くあります。
考え方は人それぞれですが、DXを活用することで、より良い働き方が実現できるかもしれませんね。
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