Power Automate Desktopを活用して業務を効率化したものの、「このフローをどのように引き継げばいいのか?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
自動化を導入することで業務の負担は軽減できますが、フローが属人化してしまうと、担当者変更時に「野良RPA」化してしまい、大きな問題が発生することもあります。
そこで今回は、Power Automate(パワーオートメイト)のフローを円滑に引き継ぐための「マニュアル作成のコツ」を解説します。
普通のマニュアルとは異なるポイントを押さえて、誰でもスムーズに運用できる状態を目指しましょう。
📌 Power Automateマニュアル作成のコツ
一般的なマニュアルと異なり、Power Automateのマニュアルでは「実際に運用できるか?」が最も重要です。
そのため、以下の3つのポイントを押さえて作成すると、引き継ぎがスムーズになります。
① 「何のためのフローか?」を明確にする
Power Automateのフローは、単なる手順の羅列ではなく、「どの業務を自動化するためのものなのか?」を明記することが重要です。
✅ 記載例
【目的】エクセルのデータを整理し、最新の売上データを更新するフロー
また、フロー内にコメントを入れて「どの作業を自動化しているのか」を説明すると、理解しやすくなります。
▼コメントを入れて何の作業をしているのかを表示
② エラー対策・トラブル対応を記載する
Power Automateのフローは、環境の変化によって動かなくなることがあります。そのため、「エラーが発生した際の対処法」をマニュアルに含めることが大切です。
✅ 具体的な記載例
- エクセルファイルが開いていないとエラーになるため、事前に開いておく
- ファイル名を変更した場合は、Power Automateのフロー内のパスを修正する
- 「実行ボタンを押しても動かない」場合は、接続設定を確認する
特に、Power Automateではクラウドフローやデスクトップフローを組み合わせていることも多いため、どの部分でエラーが発生しているかを明確にすることが重要です。
▼Power Automateでよくあるエラーも参考になります
③ 画像+矢印や枠を使い「直感的に」伝える
文章だけでは手順がわかりにくいため、スクリーンショットを活用し、視覚的に理解しやすいマニュアルを作成しましょう。
📌 効果的な作成方法
- 「ステップ1 → ステップ2 → ステップ3」 の順でフローを図示する
- クリックすべきボタンを赤枠や矢印で強調する
- Power Automateのアクション(クリック、入力など)をスクショ付きで説明する
特に、エラー時の対応方法は「どこを修正すればよいのか」を明確に示すと、トラブル時の対応がスムーズになります。
📄 Power Automateマニュアルの基本構成(テンプレート)
マニュアルを作成する際は、以下の構成を意識すると、引き継ぎがスムーズになります。
🔹 1. マニュアルの目的
- このPower Automateフローは何のために作成されたのか?
- 業務のどの部分を自動化するのか?
🔹 2. フローの概要
- フローの全体像を簡単に説明(例:「エクセルデータを更新し、メールで送信する」など)
🔹 3. 手順(画像付き)
- フローの作成手順をステップごとに説明
- スクリーンショットを活用して、直感的に理解できるようにする
🔹 4. よくあるエラー&対応方法
- 発生しやすいエラーと解決策を記載
🔹 5. メンテナンス方法
- ファイルパス変更時の対応方法
- 実行環境の変更時に必要な作業
▼AIで簡単に引継ぎマニュアルをまとめる方法を作成しましたのでたたき台としてご利用ください。
📢 追加で記載すると良いポイント
マニュアルをより実用的にするために、以下の項目も記載すると良いでしょう。
✅ 実行タイミング(例:「毎日9時に実行」「毎週月曜の朝に実行」)
✅ 実行者の情報(例:「Aさんがメインで実行し、Bさんがバックアップ対応」)
✅ バージョン管理(フローを更新したら、「いつ・何を変更したか」を記録)
👉 まとめ:Power Automateマニュアルのポイント
Power Automateは業務効率化に役立つツールですが、マニュアルを適切に作成しないと、引き継ぎが難しくなります。
普通のマニュアルとは異なり、 「エラー対策や運用面をしっかり記載すること」 が重要です。
💡 ポイントのおさらい
✔ 何のためのフローか明確にする
✔ エラー時の対応をマニュアルに含める
✔ 画像や図を活用して視覚的に伝える
この3つを意識してマニュアルを作成すれば、誰が見ても理解しやすく、スムーズに引き継げるようになります。
また、Power Automate Desktop(無料版)でフローをスムーズに共有する方法を解説しています。
▼フロー共有手順はこちらを参照ください。
手動での共有手順や運用時の注意点を押さえ、フローを適切に管理・活用していきましょう。
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