業務でOutlookを使用していると、「受信したメールの本文や件名を取得して、別のメールで引用したい」という場面に遭遇することがあるでしょう。
Power Automate Desktop（PAD）を使えば、手作業を減らし、効率的にメールの情報を活用できます。
しかし、「メールメッセージを取得」アクションを使った後、どのように本文や件名を取り出せばよいのか迷うこともあるかもしれません。
この記事では、PADを使ってOutlookの受信メールから本文や件名を取得する方法を解説します。
1. Outlookを起動する
まず、「Outlookを起動します」アクションを追加して、変数OutlookInstanceを生成します。（変数は特に入力しなくても自動で生成されます）
2. 「メールメッセージを取得」アクションを追加
PADの「Outlook メール メッセージを取得」アクションを使用して、受信メールを取得します。
取得する際には、フィルタリングを設定して対象のメールを絞り込むのがポイントです。
絞り込まないと、後の処理でループ回数が膨大になり、処理速度が遅くなる可能性があります。
設定項目例
- アカウント：自分のメールアドレス
-
フォルダー：受信トレイ
- 送信者：相手のメールアドレス
-
フィルター：件名に特定のキーワードを含むメールのみ取得（今回は報告書の件）
-
生成された変数：
%RetrievedEmails%
3. 取得したメールの本文と件名を取り出す
取得したメールのリストから本文と件名を取り出すために、「For Each」アクションを使用します。
設定例
-
反復処理を行う値：
%RetrievedEmails% -
保存先変数：
CurrentItem
次に、「変数の設定」アクションを使用して、本文と件名を変数に格納します。
-
本文の取得
-
変数名：
EmailBody -
値：
%CurrentItem.Body%
-
-
件名の取得
-
変数名：
EmailSubject -
値：
%CurrentItem.Subject%
-
4. 取得したデータをExcelに保存する（任意）
取得したメールの情報をExcelに保存する場合は、「Excelの起動」アクションを追加し、適切なセルにデータを入力します。
設定例
-
セルA1に件名を入力：
EmailSubject -
セルA2に本文を入力：
EmailBody▼全体フロー
5. 実行して確認する
すべての設定が完了したら、フローを実行し、正しくメールの件名と本文が取得できるか確認してください。
今回は本文のみ書きだしてみましたが、件名も取得できているので使用したい箇所で利用できます。
まとめ
Power Automate Desktopのアクションには、一見簡単そうに見えても、実際には少し工夫が求められるものがいくつかあります。
しかし、適切な設定を行うことで、必要な情報を正確に取得し、業務の自動化に役立てることができます。PADの活用を通じて、効率的な業務運用を目指していきましょう。
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