業務では特定の送信先から来たメールを自動転送したい場合が多いのではないでしょうか。
Power Automateを使用すれば、Outlookで受信したメールを簡単に転送することが可能です。
Power Automateにはクラウドフローとデスクトップフローの2種類がありますが、本記事では両者の手順を解説し、それぞれのメリット・デメリットについて比較していきます。
クラウドフローを使用する場合
手順
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フローを作成
「+作成」より、自動化したクラウドフローを選択。 -
トリガーを設定
フロー名を入力し、「新しいメールが届いたとき(V3)」を選択。 -
条件を追加
「+」ボタンをクリックし、「条件」アクションを追加。 -
条件を設定
「差出人」の動的コンテンツを挿入し、「is equal to」を選択。 転送対象のメールアドレスを入力。※/と入力すると動的コンテンツを挿入できます。 -
転送アクションを追加
条件分岐の「真」の方に「メールの転送(V2)」アクションを追加。-
メッセージIDに、動的コンテンツ「メッセージID」を入力。
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宛先に転送先のメールアドレスを入力。
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デスクトップフローを使用する場合
手順
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Outlookを起動
「Outlookを起動します」アクションを追加。-
生成変数:
OutlookInstance
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メールメッセージを取得
「Outlookからメールメッセージを取得」アクションを追加。-
アカウント:自分のメールアドレス
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送信者が次を含む:転送対象のメールアドレス
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生成変数:
MailMessages
※件名や本文等で細かくフィルタリングをしておいてください。
Power Automate Desktopの場合は、全データの中から一番新しいデータを取得して転送するためデータ量が多いと動作が重くなることがあります。
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変数の設定
取得したメッセージの中から最新のものを抽出。-
値:
%MailMessages[0]%
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変数:
FirstMail
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メールを転送
「Outlookメッセージに応答」アクションを追加。
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アカウント:自分のメールアドレス
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メールメッセージ:
%FirstMail%
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応答アクション:転送
-
宛先:転送先のメールアドレス
- ▼全体フロー
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クラウドフロー vs. デスクトップフロー
クラウドフロー | デスクトップフロー | |
---|---|---|
トリガー | 「新しいメールを受信したら」自動実行 | 手動実行 or 別のトリガーが必要 |
メールの取得方法 | 指定条件のメールをリアルタイム取得 | 実行時点で最も新しいメールを取得 |
動作の安定性 | クラウド上で自動処理され安定 | ローカル環境に依存し、不安定な場合あり |
実行の柔軟性 | 簡単な設定で実行可能 | 他のローカル処理と組み合わせやすい |
どちらを選ぶべきか?
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リアルタイムで特定の送信元メールを即座に転送したい → クラウドフローが最適。
-
デスクトップ環境で別の業務処理と組み合わせて転送したい → デスクトップフローが適切。
適切に使い分けることで、業務の効率化を大幅に向上させることができます。
日常的に大量のメールを処理する場合は、 クラウドフローを活用することで、リアルタイムでのメール転送が可能になり、手動での対応を減らすことができます。
一方で、デスクトップフローはメール転送に限らず、ほかの業務プロセスと組み合わせて自動化する際に適しています。
どちらの方法が最適かは、業務内容や環境によって異なりますので、自社の運用に適したフローを選択しましょう。
Power Automateをうまく活用することで、日々の業務の負担を軽減し、より重要な業務に集中できる環境を整えていきましょう。
◆クラウドフローを使う
▼One Driveのファイルを添付しメール送信
▼シェアポイントにアップロードしたファイルを承認に回す
◆デスクトップフローを使う
▼Power Automate Desktopで取引先毎に異なる添付ファイルをつけて送信
▼Power Automate Desktopで複数添付ファイルを一括送信
▼Power Automate DesktopでOutlook受信メールの本文と件名を抽出する
▼ 役に立ったらブックマークお願いします!