業務の自動化を進める上で、「特定の曜日や時間帯に応じて異なる処理を実行したい」というケースはよくあります。
例えば、「水曜日は上司が不在なので処理Aを実行し、それ以外の曜日は処理Bを実行する」「毎月1日~15日は処理A、それ以外の日は処理Bにしたい」などの条件付きフローが考えられます。
Power Automate Desktop(PAD)の無料版では、スケジュール実行(特定の日時にフローを自動実行する機能)はありませんが、フローの中で現在の日時を取得し、それに基づいて異なる処理を実行することは可能です。
本記事では、その方法を詳しく解説します。
1. 現在の日時を取得する
まず、「現在の日時を取得」アクションを使用して、現在の日時を取得します。
2. 変数を設定する
取得した日時から曜日・時間・日付などの数値を取り出し、それを変数に格納します。
例:
-
変数名:
Week
値:%CurrentDateTime.DayOfWeek%
(曜日を取得) -
変数名:
Month
値:%CurrentDateTime.Month%
(月を取得) -
変数名:
Day
値:%CurrentDateTime.Day%
(日を取得) -
変数名:
Hour
値:%CurrentDateTime.Hour%
(時間を取得)▼曜日の場合の設定の仕方(変数を設定アクションの中に入力)
3. 曜日に応じて処理を分岐する
土日で異なる処理を実行したい場合、以下のようにIFアクションを設定します。
IFアクションの条件
これにより、土日で特定のフローを実行することができます。
▼実行日が土日であれば、「土日です」というメッセージが表示される
平日に指定することもできるので、Mondayなどお好きな曜日を指定してください。
4. 日付による分岐
毎月1日~15日は処理A、それ以外の日は処理Bを実行する場合、IFアクションを以下のように設定します。
IFアクション(1日~15日の処理)
Else IFアクション(16日~31日の処理)
5. 時間帯で処理を変更する
例えば、8時~10時の間は処理Aを実行し、それ以外の時間帯は処理Bを実行したい場合、次のように設定します。
IFアクション(8時~10時の処理)
Else IFアクション(その他の時間帯の処理)
6. まとめ
この方法を活用することで、「特定の日時に応じたフロー実行」が可能になります。無料版のPower Automate Desktopでも、工夫次第で柔軟な自動化ができるため、ぜひ活用してみてください。
▼月末や月初の日付を取得して別の処理をしたい方はこちら
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