業務効率化のために、Power Automate Desktop(PAD)やVBA、GAS(Google Apps Script)を使って自動化フローを構築した方は多いのではないでしょうか。
しかし、いざ部署異動や退職などで「この仕組みを誰かに引き継ぎたい」となったとき、マニュアル作成で手が止まってしまうケースも少なくありません。
Power Automate Desktopの場合はノーコードで直感的に操作できる一方で、作成したフローがどのような意図で作られているのかを、開発者以外の人が把握するのは難しいものです。
VBAやGASについても同様で、コードがわかっている人にとっては簡単でも、そうでない人にとっては「呪文」のように見えることもあります。
そこで今回は、AI(ChatGPT)を活用して、引継ぎ用のマニュアルを誰でも簡単に作成できる方法をご紹介します。
プロンプトも完成版としてご用意しましたので、コピーしてすぐ使える実用的な内容です。
なぜ「引継ぎマニュアル」が重要なのか?
引継ぎマニュアルは、自分の作業やツールを他の人が安心して使えるようにするための「橋渡し」です。
特に自動化ツールのような“中身が見えにくいもの”は、しっかりとしたドキュメントがないと、使う側が混乱し、せっかく作った仕組みが放置されることも。
せっかく時間をかけて作った仕組みを無駄にしないためにも、マニュアルの整備は非常に大切です。そして、それを手軽に、正確に作れるのが、AIを使った方法なのです。
マニュアルの作成手順(Power Automate Desktop編)
今回はPower Automate Desktopを例に、実際の手順をご紹介します。
①プロンプトスイッチャーを開く
まずはこちらのリンクから、マニュアル作成用のプロンプトスイッチャーを開いてください:
緑のタブをクリックし、表示されたプロンプトをコピーしておきます。
②PADでコードをコピーする
Power Automate Desktopを開き、対象のフローを表示します。
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フローの編集画面で Ctrl + A を押して全選択
▼未選択の状態
▼Ctrl+Aで全選択
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その後、Ctrl + C でコピーします
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メモ帳などのテキストエディタに貼り付けて、コードを確認しておきましょう
③ChatGPTにプロンプト+コードを送信する
以下の手順でChatGPTを使用します:
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ChatGPTのサイト(https://chatgpt.com)を開く
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①でコピーしたプロンプトの末尾に、②で取得したコードを貼り付ける
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送信!
すると、AIが「概要」や「各ステップの解説」を含むマニュアル形式で出力してくれます。
④アクション名を整える
出力結果の中で【】に囲まれている部分は、実際の「アクション名」に修正しましょう。
例:「Set Variable」や「Launch Excel」などの正式名称にしておくと、読む人がPAD上で該当の処理をすぐ見つけることができます。
VBAやGASの場合はアクション名がないため、コードの内容ごとに【コード行】と記載して解説すればOKです。
⑤エラーや注意点を追記する
AIはコードに含まれる潜在的なエラーや注意点も自動で指摘してくれます。
ただし、現場特有の環境依存のトラブル(例:ファイルが開きっぱなし、ネットワーク接続が不安定など)は反映されないことがあります。
自分の経験をもとに、追記しておくとより実用的なマニュアルになります。
⑥画面キャプチャを追加し、Wordなどにまとめる
必要に応じて、PADのフロー画面や実行時のスクリーンショットをキャプチャして添えると、さらに親切なマニュアルになります。
仕上げとしてWordやGoogleドキュメントに貼り付けて保存すれば、チームや後任者への引継ぎもスムーズです。
他人の作ったコードにも使える!万能プロンプト
このマニュアル作成プロンプトは、自分で作成したフローだけでなく、他の人が作った謎のコードにも活用できます。
「誰が作ったかわからないマクロが残っているけど、削除していいのか判断できない…」
「今のシステムを理解したいけど、コードを読める人がいない…」
そんなときにも、プロンプト+AIで読み解くことで、概要や構成を理解しやすくなります。
おまけ:こんな方にもおすすめ
-
自動化ツールを作ったけど説明が面倒…という方
-
コードを読み解けない上司・後任者に引き継ぎたい方
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チーム内でマクロやフローの共有・可視化を進めたい方
- RPA担当者として社員のマニュアル作りを支援したい方
まとめ
引継ぎマニュアルの作成は手間がかかるものですが、AIを活用することで一気にラクに、しかも丁寧に作成できるようになりました。
Power Automate Desktop、VBA、GASなどの自動化ツールを活用している方は、ぜひこのプロンプトを使って、あなたの知見や仕組みを次にバトンタッチしてみてください。
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